構造医学

構造医学とは、人体が重力の働きに従い場の平衡を保つ構造体であることに注目し、これを診断や治療に応用した学問です。
運動力学、流体力学、熱力学など物理学の知識がベースとなっており、主に関節機能障害や各種失調症状の治療に効果を発揮しています。

構造医学とは

歩行姿勢 自然治癒力とは生理力
ヒトを含む生物の生命現象のことを医学では生理と呼びます。
生理学では生命の仕組みや営みを研究しており、生物がどのようにして健康を維持管理していくかをこの学問が説明しています。
 したがって、疾病(病気、怪我、失調、機能障害)を治療するためには、生命活動(生理)が正しく行われていつかどうかが重要になります。
 私たちがよく耳にする「自然治癒力」とは、こうした生理の働きによって疾病からの自己修復が常に図られていることを表しています。”自然治癒力”とは”生理力”ということになるでしょうか。
 つまり、私たちには疾病を治癒する能力ははじめから備わっていて、この働きを阻害している因子を取り除けば生理の働きで自然に治っていくわけです。


自然治癒力を発揮させるカギ
では自然治癒を発揮させるにはどんなことに注意を払わなければいけないのでしょうか?それを解き明かすカギは自然界での営みそのものにあるはずです。
 自然界の生物は環境によって体形や体質が異なり、生命活動の手段もさまざまです。同じ系統の生物でも環境が変わると、体形や体質が異なり、生命活動の手段もさまざまです。同じ系統の生物でも環境が変わると、体形や体質が変化し環境に適応しようとします。
 私たち人間も生活環境による影響が疾病と無関係ではないことが知られていますが、医学界では、この問題を疾病の診断や治療の指針におくという考え方をあまり重視していません。
 構造医学では、地球上の環境によってもたらされる影響が健康や疾病とどのように関係するか考察し、治る場合でも同様です。自然治癒のメカニズムを念頭に置かなければ適切な治療対応は行えません。構造医学も最も重視する要素は重力場における生体熱力学、生体潤滑、生命体学の三点です。疾病の解決には熱と重力の影響を避けて取れません。私たちヒトは地球の重力下と環境の下で生命活動を行っているからです。そのため、この要素に一定の基準を設け、疾病の診断と治療に生かすためのしくみを作って実践しています。

進化による歩行の変化

構造医学

「構造医学 自然治癒のカギは重力にある!」
産学社
日本構造医学研究所
吉田勧持(医学博士・理学博士)著